No.39仕事とAI、RPAについて思うところ
2019.02.15
近年、業務の効率化にAIの導入が急速に進んでいるとの記事を目にします。また、囲碁・将棋の世界を代表に、AIの日々の進化のスピードはものすごいものがあります。
ただ、仕事がすべてAIにとってかわるということは、現時点ではまだ現実的ではないというような気もします。
仕事とAIの関わりあい方について、私自身感じていることを書いてみたいと思います。
AI(Artificial Intelligence)とはそもそも何?
定まった定義はなく時代や人によって若干異なるようですが、おおむね一致するところとして、「人間にしかできなかったような高度に知的な作業や判断を、コンピュータを中心とする人工的なシステムにより行えるようにしたもの」ということのようです。
また、AIに似た概念で
RPA(Robotic Process Automation)
があります。
RPAとは、ロボットによる業務自動化の取組みを表す言葉であり、その業務範囲によって3つの段階があるとされております。
分類 | 主な業務範囲 | 具体的な作業範囲や利用技術 |
---|---|---|
段階1 | 定型業務の自動化 | 入力、検証作業 |
段階2 | 一部非定型業務の自動化 | 自然言語解析、画像解析、音声解析、マシンラーニングの技術の搭載 |
段階3 | 高度な自立化 | ディープラーニングや自然言語処理 |
RPA導入により考えられるメリット・デメリット
RPA導入のメリット
- 単純作業から解放されることで、RPAでは対応できない業務やクリエイティブな作業に時間を割くことが可能。
- 24時間365日働き続けることが可能
- 処理速度が速く、同じことを正確に処理し続けるため、経費を削減しながら生産性の確保が可能
RPA導入によるデメリット
- RPA自身は自分が誤っていると判断できないため、同じ過ちを永遠に繰り返してしまうリスク。
- 不正アクセスにより、情報流出や不正操作のリスクがある。また、セキュリティを重視すればするほど、多大な費用がかかってしまうリスク。
- RPAの仕事を人間が理解しておかないと、業務をわかる人間がいなくなってしまうリスク。
このようなデメリットは存在するものの、今後の業務において、RPA導入はますます進んでいくことでしょう。
また、上記にあげたメリット以外に、RPA導入のメリットとして「感情をもたない」ということがあげられます。感情をもたず、ひたすら能率よく単純作業を続けるRPAは、業務効率化を実現し、昨今重要視されている「働き方改革」を進めるうえで必要不可欠なものとなることでしょう。
ただ、私は感情をもって仕事をする人間が、RPAにとってかわられることはないと信じております。
対話の中から創造がうまれ、知恵を絞りだす人間が活躍の場こそ変われ、必要なくなることはないと強く信じております。
また、コミュニケーションの中から生まれる仕事の達成感は、コンピュータ相手では感じ得ない何とも言えない満足感があります。
言葉にするほど実際の業務では簡単ではありませんが、人間らしい自己実現の欲求を実現するためにRPAを上手に活用できればと思っております。