No.152タイトル戦の興奮と挑戦
2024.07.31

「観る将」の楽しみ
藤井総太さんの活躍で将棋ファンになり、それをきっかけに将棋に興味を持つようになった。私のように将棋を指すことなく観戦専門の人を「観る将」と呼ぶらしい。
昨年の10月に藤井さんが王座のタイトルをとり、将棋界の8大タイトルを独占した。
その後も、
王将戦 菅井竜也八段 4-0
棋王戦 伊藤匠七段 3-0
名人戦 豊島将之九段 4-1
と防衛を続け、タイトル戦での連覇記録を22まで伸ばした。
タイトルを奪取するには、5番勝負もしくは7番勝負(棋戦により異なる)で勝ち越さなくてはならないため、藤井さんにタイトル戦で勝ち越せる棋士は当分出てこないのではと思われたが、4月から実施された叡王戦で伊藤匠七段に2-3で敗戦し、八冠から陥落したのである。
伊藤匠七段は、藤井さんと同級生で、小学生のときの全国大会で藤井さんに勝ち準優勝していたというのも、ものすごいエピソードである。
叡王戦で対戦する前にも竜王戦、棋王戦で挑戦しているが、どちらもストレートで敗退していた。しかし、1勝をあげたことで勝負の流れが変わったのか、見事なタイトル奪取であった。
ただ、その後も藤井七冠は棋聖戦をストレートで防衛し、現在行われている王位戦は渡辺九段相手に防衛線を実施している。
藤井さんの活躍とともに将棋界には女流棋士という女性のみが所属できるプロ制度があるのを知った。女流棋戦も8つのタイトルがあり、こちらは福間香奈女流五冠と西山朋佳女流三冠の二人でタイトルを分け合い、完全に2強である。
今回、西山朋佳女流三冠が棋士編入試験を受験する資格を得たというニュースを見た。
女流棋士が棋士への編入試験を受けるには、女流枠や主催者推薦等で出場した棋戦で棋士相手に10勝以上かつ勝率6割5分以上の成績をあげたときに申請すれば受験可能ということである。そもそも棋士と対戦する機会を得ることが難しいのに、そこで10勝以上かつ6割5分以上の成績を上げるのは、本当に実力がなければなしえない条件である。
試験は直近でプロ棋士になった5名と対局し、先に3勝をあげればプロに編入される(棋士になれる)という制度である。
棋士になるためには、半年ごとに開催される三段リーグ戦で、上位2名に入れば四段、すなわち棋士になれる。
西山さんも過去に三段リーグで棋士を目指していたが、14勝4敗の成績を残しながら3位で惜しくも四段になれなかったという実力の持ち主である。
13勝でもあがれる年もあるようなので、運がなかったとしか言いようがないが、今回再びこのようなチャンスが巡ってきて、ぜひとも女性初の棋士になってほしい。

