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No.147新規市場の開拓とガンダム45周年

2024.05.02

新規市場の開拓とガンダム45周年

皆様はガンダムをご存じでしょうか。
詳しくは知らなくても名前を知らない人は少ないと思います。
今やジャパンクールを代表する日本が誇るコンテンツの一つです。
先日公開された新作劇場映画は興行収入成績の上位を走り、3月31日まで横浜の山下ふ頭で公開されていた歩く実物大のガンダムは全国ニュースで取り上げられていました。
私も横浜埠頭に実物大ガンダムを観に行きましたが、全長18メートルのガンダムが動き歩く様子は圧巻でした。
そんなガンダムが今年5月に最初のTV放映から45周年を迎えます。

ただガンダムも最初から成功していた訳ではありません。
そもそもガンダムまでのTVアニメは30分の玩具CMと位置付けられ、玩具メーカーのスポンサーも玩具が売れてくれればそれで良いとされ、制作側も子供向けに玩具が売れるように作っていました。

しかしガンダムを作った富野監督は、TVアニメもストーリーが面白くなければ作っても意味が無い、ストーリーさえ面白ければ商業的にヒットするはずという信念の基に、子供向けではなく大人が見ても面白いものを作ることに専念しました。
新しい試みは、当初上手く行かなかったのも事実ですが(最初のTVシリーズは視聴率が上がらず打ち切りになっています)、放送終了後直ぐに始まった再放送等により徐々に評価が高まり劇場映画やプラモデルが爆発的にヒットし社会現象となりました。
劇場映画化に当たっては、アニメなんてという松竹側に対し、これからの映画はアニメが上位を独占すると富野監督は啖呵を切ったといいます。

事実、劇場公開した年(1981年)の興行収入成績の年間1位となり、1作目で終わらせるつもりだった松竹側に3作目まで制作することを認めさせました。
近年においてもアニメは映画の興行収入成績でも常に上位にいて、歴代興業収入成績ランキングでもトップ10以内に7作品がランクインしています。

45年経った今でもガンダムは関連商品も含めて新作が制作され、日本だけではなく世界を股にかけた一大市場を築いています。
既存の考えに囚われるのではなく、新しい発想で仕事をしていけば新しい顧客、新しい市場が生まれていくことを、ガンダムを通じて考えされられました。